建設会社で特定技能外国人を雇うには?

費用・期間・手続きなど、大阪の行政書士が解説

建設業の人手不足、本当に切実ですよね。「外国人の方に来てもらうことも考えたいけれど、何から手をつければいいのか分からない」「結局、いくらかかって、どれくらい時間がかかるの?」そんなふうに悩んでいませんか?

この記事では、いま建設の現場で外国人を雇いたい会社に向けて、特定技能の全体像を、行政書士の目線でやさしくお伝えします。

この記事でわかること

  • 特定技能の外国人に、何年働いてもらえるのか
  • 受入れまでの手続きの流れと、かかる期間
  • 初年度にかかる費用の目安
  • 受入れ後に意外とつまずきやすいポイント


✅建設現場で働くで外国人を雇うなら「特定技能」

技能実習は、2027年4月に始まる新しい制度「育成就労」へ切り替わっていく予定です。ただ、育成就労の受入れの実務は、これから整っていく段階です。つまり、「いま、建設で外国人を雇いたい」会社が現実的に使える選択肢は、特定技能です。

特定技能の外国人は、どれくらい働いてもらえる?

特定技能には「1号」と「2号」があります。

  • 特定技能1号:通算で上限5年まで
  • 特定技能2号:更新の上限なし。ご家族の帯同も可能

ここで誤解されやすいのが、1号の「5年」は、最初から5年分の在留期間がまとめて与えられるという意味ではない、という点です。出入国在留管理庁の運用要領では、1号の在留期間は「3年を超えない範囲内で法務大臣が個々に指定する期間」とされています。実務では1年などの単位で許可を受け、更新を重ねて、通算で上限の5年に達するという仕組みです。

建設分野は、すべての業務区分が2号への移行対象です。1号で迎えた方を育て、2号へ進んでもらえれば、長く働いてもらえます。短期の穴埋めではなく、戦力として育てていきたい会社に向いた制度です。

受入れまでの手続きは「二段構え」

建設分野は、他の分野と少し違います。入管への申請だけでは足りず、その前に国土交通大臣の認定を受ける「二段構え」の手続きになるのです。流れは次のとおりです。

  1. 土台づくり:建設業許可、JAC(建設技能人材機構)への加入、CCUS(建設キャリアアップシステム)への登録
  2. 国土交通大臣の「建設特定技能受入計画」の認定
  3. 入管での在留資格の認定・変更申請

認定までには1か月半〜2か月程度(補正期間を除く)かかり、その後にさらに入管の審査があります。雇い始めたい時期から逆算して、早めに動き出すことが大切です。

費用はどれくらいかかる?

まずは公的な費用から(2026年10月29日確認分)

  • JAC受入負担金:特定技能1号1人あたり月額12,500円(年15万円)。受入れが続く限り毎月かかります。外国人本人に負担させることはできません。
  • JAC年会費:賛助会員として直接加入する場合は年24万円。建設業者団体(JAC正会員)の傘下であれば、JACへの年会費はかかりません(所属団体の会費は別途かかります)。
  • CCUS:事業者登録料は資本金により0円〜(5年有効)、技能者登録料は1人2,500円(簡略型)〜4,900円(詳細型)、管理者ID利用料は年11,400円。

海外から1人を呼ぶ場合、初年度はいくら?

中小の建設会社が1人を迎えるケースで試算すると、初年度の目安は次のとおりです。給与や社会保険料は、日本人を雇う場合にもかかる費用なので除いています。

  • JACに賛助会員として加入する場合:約95万〜180万円
  • 建設業者団体(JAC正会員)の傘下で受け入れる場合:約70万〜155万円

主な内訳は次のとおりです。

  • 送出機関への費用(募集・教育など。送り出す国により変動):10万〜30万円
  • 渡航費(航空券):5万〜10万円
  • 住居の立上げ(敷金・礼金、家財など):10万〜30万円
  • JAC年会費:24万円(賛助会員の場合のみ)
  • JAC受入負担金:年15万円
  • CCUS関係:約2万円
  • 登録支援機関への支援委託費:年18万〜36万円(月1.5万〜3万円。出入国在留管理庁の調査では平均月28,386円)
  • 手続きを専門家に依頼する(費用書類作成やVISA申請など):約10万〜30万円

なお、建設分野では有料の職業紹介事業者を使うことができません(職業安定法第32条の11)。そのため、一般的な試算に入りがちな「人材紹介料」は、原則としてかかりません。採用の入口は、JACの無料の職業紹介か、送出機関との連携になります。
金額は、送り出す国、住居の用意の仕方、支援を自社で行うか委託するかで大きく変わります。あくまで「初年度は1人あたり、おおむね100万円前後から」という目安としてお考えください。このほかに、給与・社会保険などの通常の雇用コストがかかります。

自社だけでやるのは、なぜ大変?

受入計画の認定申請を代理できるのは、弁護士と行政書士だけ、という建設分野のルールがあります。また、雇用条件書・重要事項事前説明書・システムへの入力内容が少しでも食い違うと、補正や差し戻しの対象になります。

さらに、報酬は「同等の日本人と同等額以上」「月給制」など建設独自の基準があり、計画の段階から設計しておく必要があります。現場を回しながら、こうした制度対応まで自社だけで担うのは、思った以上に大きな負担です。

受入れ後の最大の課題は「日本語」

特定技能1号で働くには、日本語能力試験(JLPT)N4以上などが要件です。でも、「N4に合格していること」と「現場で日本語が通じること」は、必ずしも同じではありません。

実際、JACが受入企業に行ったアンケートでも、受入れ後の課題として最も多かったのは「言葉の壁」でした。言いたいことが伝えられなかったり、分からないのに「はい」と返事をしてしまったり。建設現場では、安全にも関わる問題です。

手続きが済めばおしまい、ではなく、言葉の問題はその後も続きます。受入れを考えるときは、この点も見通しに入れておきたいところです。

建設会社の特定技能は、行政書士てらぞの法務事務所へ

大阪市平野区の行政書士てらぞの法務事務所では、受入計画の策定・認定申請から、在留資格の申請まで、ワンストップで対応しています。国際業務と建設業務の両方が分かる行政書士なので、建設業許可など周辺の手続きも含めてご相談いただけます。「計画書の策定から在留資格の申請まで、まとめて任せたい」という建設会社の方は、お気軽にご相談ください。

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