ある日突然、親が倒れて入院――。
そんなとき、驚きや心配の中で、病院や役所からさまざまな手続きを求められ、
「何から手をつけたらいいの?」と戸惑う方がとても多いです。
私自身、父が急に入院したとき、真っ先に困ったのは
「通帳どこ?」「年金の手続きって?」「保険どうなってるの?」という、
“聞いてなかったことばかり”でした。
この記事では、「親が入院したとき、まず確認すべきこと」と「いざというときの備え」
についてお伝えします。
1. 親が入院した時に、まず確認すべきこと
入院にともない、さまざまな情報が必要になります。
でも、本人が意識を失っていたり、判断力が落ちていると、
家族が代わりに動かなければなりません。
まずは以下の情報を確認しておきましょう:
・健康保険証・介護保険証・診察券の保管場所
・かかりつけ医や持病、服薬情報
・通帳・キャッシュカード・印鑑の保管場所
・年金の種類と受取口座
・携帯電話のロック解除方法、連絡帳
普段から把握しておくと、いざというときスムーズに動けます。
2. 意識が戻らなければ、どうなるのか
親が入院しても意識が戻らない、または判断力がない状態が続くと、家族が代わりに手続きをしなければならなくなります。
そのとき、困るのが次のようなケースです:
医療や介護の選択を家族が迫られる
施設やサービス利用の契約ができない
公共料金・保険・サブスクの解約手続きが進まない
預金を使おうとしても印鑑やカードの場所が不明
なお、よくある誤解ですが、意識がない状態では銀行口座は凍結されません。
口座が凍結されるのは、銀行が「本人の死亡」を確認したときのみです。
しかし、後々のトラブルを防ぐためにも、家族で勝手にお金を動かすのは避けるべきです。
3. 親が亡くなったとき、銀行に自分で連絡しないと凍結されない
「死亡届を出したら銀行に自動的に伝わる」と思われがちですが、実は違います。
役所と銀行は情報を共有していないため、家族から連絡しない限り、
銀行は親の死亡を知りません。(新聞の訃報欄などで認識する場合もあるようです)
そして、死亡後に口座からお金を引き出してしまうと――
それが後で「勝手に使った」とされ、相続人同士のトラブルに発展することがあります。
4. だからこそ「親ノート」が役立ちます
「親ノート」は、親の財産・契約・医療情報などをわかりやすく整理しておくためのノートです。
万が一のとき、「何もわからない」「どうしたらいいの?」を減らすことができます。
たとえばこんなことを書いておくと安心です:
銀行・保険・年金などの基本情報
通帳・印鑑・パスワードの保管場所
医療・介護・延命治療の希望
葬儀やお墓についての考え
ペットのこと
家族や友人の連絡先
5. まとめ:元気なうちに話すことが、家族への最大の備えです
「まだ元気だから大丈夫」「そんな話はしたくない」
そう思っているうちに、ある日突然その日が来るかもしれません。
元気なうちに、少しずつ話して、書き残しておくことが、
家族にとっても、親本人にとっても、安心につながります。
✅「親ノート応援プロジェクト」では
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書き方のアドバイス
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などを行っています。
気になる方は、お気軽にご相談くださいね。
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