1⃣ 深刻な人手不足への切り札：「特定技能」という解決策
日本の建設業界の喫緊の課題である深刻な人手不足。この課題に対応し、必要な技能を持つ外国人人材を適正に受け入れるための枠組みが、在留資格「特定技能」制度です。
特定技能外国人を受け入れる企業は、国土交通大臣の認定を受けるために「建設特定技能受入計画」を策定・提出しなければなりません。
2⃣ 認定の核心：受入企業に求められる９つの必須要件
国土交通大臣の認定を受けるためには、受入企業が満たさなければならない基準があります。
【計画認定のための主要な９つの必須条件】
- 建設業許可の保有: 企業が建設業法第3条に基づく建設業の許可を有効に受けていること。
- CCUSへの登録: 事業者および特定技能外国人（技能者）双方が建設キャリアアップシステム（CCUS）に登録が完了していること。
- JACへの加入: 一般社団法人建設技能人材機構（JAC）の会員になっていること（加盟申請中では認定は不可）。
- 行政処分の有無: 申請前５年間に建設業法に基づく監督処分を受けていないこと（申請日以後も同様）。
- 国内人材確保の努力: 雇用する外国人と同職種で正社員募集をハローワーク等を通じて行っていること。
- 外国人数の上限（常勤職員基準）: 雇用する特定技能外国人の数が、常勤職員の総数を超えないこと。
- 外国人数の上限（常勤職員基準）: 特定技能外国人の人数が、常勤職員の総数を超えないこと。
- 待遇の適正性: 特定技能外国人の待遇を、正社員（フルタイム社員）と同等もしくは同等以上の処遇とすること。
- 技能向上の努力: 特定技能外国人の受け入れ後、５年間の在留期間を見据えた技能の向上を図るよう努めること。
3⃣ 公正な処遇こそが「優良企業」の証
特に重要なのは、要件８と９です。
「日本人と同等以上の待遇」は、単に賃金が同額であることだけでなく、原則として月給制の採用、そして経験に応じた昇給の仕組みを含むことを意味します。この公正な処遇こそが、外国人材のモチベーション維持と定着、ひいては優良な受入企業としての信頼に繋がります。
また、５年間の在留期間中に技能の向上を図る努力は、日本で働く外国人労働者のキャリア形成を支援する義務であり、業界全体の技能水準を高めるための投資でもあります。
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