オーバーステイ(不法残留・不法滞在)してしまったらどうなるの?!

「そのまま放置する」か「出頭する」かで、その後が大きく変わります。

申請取次行政書士が解説する、最初の一手の重要性

「在留期限が切れてしまった……」もし今、この記事を読まれているなら、是非この記事を最後まで読んでください。
パニックに陥って「逃げ続ける」ことだけは絶対に避けてください。それがもっとも「日本に戻れなくなる」確率を高める行動だからです。
期限が切れた後の「最初の一手」次第で、あなたの選択肢は大きく変わります。
以下では、出入国在留管理庁(入管庁)の公式情報をもとに、正確な知識と対処法をお伝えします。

1⃣ まず確認「特別受理」という実務上の運用について

【重要な前提】「特別受理」は入管法に明文で定められた制度ではありません。天災、急病等のやむを得ない事情がある場合に、
入管庁が例外的に申請を受け付ける実務上の運用です。「受けられるもの」という姿勢は禁物です。
在留期限切れ直後で、天災・急病などの客観的に証明できるやむを得ない事情がある場合、期限切れ後であっても通常の更新・変更申請と同様に受理してもらえる可能性があります。ただしこれは法律上の権利ではなく、
入管庁の裁量的な運用です。時間が経過するほど「やむを得ない事情」の説明が困難になりますので、
少しでも可能性があるなら専門家とともに速やかに入管庁へ出向くことが重要です。

2⃣「自ら出頭」か「発覚・逮捕」か|上陸拒否期間の決定的な差

特別受理が難しい場合でも、「自分から入管庁へ出頭する(出国命令制度の利用)」と「警察等に発覚する
(退去強制)」では、その後の人生に根本的な差が生じます。以下の表をご確認ください。

比較項目自ら出頭(出国命令制度)違反発覚・逮捕(退去強制)
再入国の禁止期間わずか 1年5年 〜 10年(最悪は一生)
身柄の拘束(収容)原則なし(自宅から出頭可能)原則収容(入管施設へ強制収容)
手続きのスピード簡易的で早い複雑で長期化する(数ヶ月〜)
日本での生活出国まで通常の生活が可能自由が奪われ、仕事も即解雇

出典:出入国在留管理庁「退去強制手続・出国命令制度・上陸拒否期間の短縮決定Q&A」

出国命令制度を利用するための要件(入管法第24条の3)

出国命令制度は、すべての不法残留者に適用されるわけではありません。入管庁の定める以下の要件をすべて満たす必要があります。

①出頭要件:違反調査の開始前に、速やかに出国する意思をもって自ら出入国在留管理官署に出頭したこと。または、違反調査の開始後であっても、入国審査官による退去強制事由の認定通知を受ける前に、速やかに出国する意思を表明したこと(令和5年改正により追加)。

②不法残留のみ:不法残留以外の退去強制事由(不法入国等)に該当しないこと。

③前科なし:窃盗罪等の一定の罪で懲役・禁錮に処せられた者でないこと。

④初回のみ:過去に退去強制または出国命令により出国したことがないこと。

⑤速やかな出国:速やかに本邦から出国することが確実と見込まれること。

なお、出国命令書の交付から実際の出国まで、概ね2週間程度を要します(入管庁Q&Aより)

3⃣日本に残りたい場合

「在留特別許可」という選択肢

日本人や永住者との婚姻関係、子の養育など、どうしても帰国できない切実な事情がある場合、法務大臣の裁量による「在留特別許可」を申請する道があります(令和5年改正により、申請手続が法律上明確化されました)。 審査期間はケースバイケースです。婚姻の実態が客観的に証明できる書類が完璧に揃っており、素行にも問題がない場合は比較的早期に判断が示されることがあります。一方、不法就労の状況が複雑だったり、提出書類に矛盾がある場合は長期化します。最初に提出する「理由書」と証拠書類の質が、審査の行方を大きく左右します。

4⃣新制度「監理措置」|収容されずに手続きを待つ


令和5年(2023年)改正入管法により創設され、令和6年(2024年)6月10日から施行された「監理措置制度」により、退去強制手続中であっても、一定の要件を満たす場合には収容施設に入ることなく、監理人の監督下で社会生活を送りながら手続きを進めることが可能になりました。
監理措置が認められるためには、監理人(親族・知人等)が選定できることに加え、主任審査官が、逃亡・証拠隠滅のおそれの程度、収容による心身・家族関係への不利益の程度その他の事情を総合的に考慮して、収容しないことが相当と認める必要があります。単に「健康上・人道上の理由」があれば認められるという性質のものではなく、これらは考慮要素の一部です。

まとめ

今のあなたに必要な「正確な状況診断」

在留期限切れの問題は、インターネット上の断片的な情報で自己判断するのが最も危険です。「期限切れから何日経っているか」「過去に入管法違反歴があるか」「不法残留以外の退去強制事由はないか」「日本に残るべき法的根拠はあるか」によって、選ぶべきルートは人によって変わってきます。焦りは禁物ですが、時間も大敵です。状況が悪化する前に、入管業務に精通した申請取次行政書士または弁護士に相談し、あなたのケースに応じた最善の一手を策定してください。

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